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白線文庫

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幸福な読書

時々無性に海が見たくなる。
生まれ育った土地にはあたりまえに海があった。
見える距離にはなかったけれど
いつもどこかで海の気配を感じていたような気がする。
家の裏に大きな川が流れていて
この先は海なんだ、とよく眺めていた。
日本海だから海が北側。方角も海の位置で覚えた。
今日みたいな風の吹く日は海が見たい。海に潜りたい。
けれど承知の通り栃木は海ナシ県。
島国なのに、縦に細長いはずなのに、ここから海は遠い。
ちょっと自転車で海を見に
なんてとてもじゃないけど行けない。
昨日読み始めた本が今の気分にぴったりの本だった。
海が恋しくなったら読みたい
海の中にいるように感じる本。

本が一冊ありさえすれば、どこにいても
人は海にだって潜ることができる。
簡単なこと、
想像すればいいのだ。


池澤夏樹『クジラが見る夢』
池澤夏樹がジャック・マイヨールと共に海で過ごした日々。
ジャックにとっての海の意味を知るために。
「海そのものは人の理解を超えるが、
人にとっての海の意味は理解できる。
波に乗って遊ぶイルカの喜びを想像し、
月光の海に眠るクジラの夢を想い描くこともできる。
これはそういう幸福な日々の記録である。」
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by hakusenbunko | 2012-07-10 17:46 | 雑記
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