ブログトップ

白線文庫

hakusen.exblog.jp

アムステルダムの窓

d0156150_15571117.jpg


いつものように机の上に置いてある本を
本棚に並べる前にぱらぱらと拾い読みしていたら、
「アムステルダムの窓」という文字が目に入ってきた。
しかも旅行にも文化にも関係ないようなビジネス方向
(うちではわりと珍しいジャンルだ)の本で。

気になってその章を読んでみる。
なにしろ、アムステルダムで一番印象に残ったのが
いたって普通の、一般市民の住んでいると思しき住宅の
窓から見えるインテリアの洗練されっぷりだったのだから。

その本にはこんな感じのことが書いてありました。

アムステルダムの友人の家を訪ねた時、
運河沿いに建つその家の窓がどれも大きく、
家の内部は光にあふれ、どの部屋も通行人や
運河を下る船の乗客たちから丸見えのような気がした。
ばかげた質問かと思いながらも
「どうして窓がこんなに大きいのかね。」
と友人に訊ねたところ、採光がいいからとか
外の景色がいいからとか、そんなわかりきった理由の後で
興味深いことに彼は「部屋の中がきれいになるんだよ」
と言った。

この後の著者の自分なりの解釈というのが、
窓が大きいということは家の中でのガラスの占める
割合が大きくなる、透明なガラスは汚れが目につきやすい
ということで、すなわち部屋の中がきれいになる。
というもので、その後ビジネスの透明性の話に
つながっていく。大きく開け放たれたアムステルダムの窓が
彼には彼にとっての大きな問題であるビジネスに関して
インスピレーションのもとになったのだ。

興味深いエピソード。
でも窓に関する私の解釈は少しだけ違っていて、
それはガラスの占める割合の問題ではなく
外から見えているという緊張感なのではないかな。
緊張感という言葉はあるいは正しくないのかもしれない。
美意識、かしら。外から見える部屋の様子というのを
意識してインテリアをそして生活を楽しんでいる
という気がしたのです。

日が落ちてからトラムに乗って少し郊外にある
ホテルに戻る途中に見える、道に面した集合住宅の窓は
二階以上のほとんどの部屋がカーテンやブラインドを
上げている。程よい明るさに調節されているおかげで
中で人が動いているのはわかるけど見えすぎはしない。
優しい色の明かりがほのかに灯った薄暗いその部屋の中は
どれもこれもため息がでるくらいかっこいい。
窓から垣間見える日常の生活の一端。
生活感がまったくないというわけではなく、
(でも散らかった部屋はなかった)余計なものは
何もなくて、必要なものはちゃんとある
ミニマルな生活、という印象。あくまで外から見ただけの
希望的観測も含めた私の主観的な印象なのだけれど。

それぞれの窓が魅力的でなおかつ全体に調和している。
明かりの加減が絶妙でそれはそれはきれいで、
ずっと眺めていたいと思うような光景でした。

さて、アムステルダムの窓は私にとって
どのようなインスピレーションを与えてくれたのか。
[PR]
by hakusenbunko | 2013-04-20 17:40 | 雑記
<< お知らせ I amsterdam >>