ブログトップ

白線文庫

hakusen.exblog.jp

カテゴリ:雑記( 51 )

幸福な読書

時々無性に海が見たくなる。
生まれ育った土地にはあたりまえに海があった。
見える距離にはなかったけれど
いつもどこかで海の気配を感じていたような気がする。
家の裏に大きな川が流れていて
この先は海なんだ、とよく眺めていた。
日本海だから海が北側。方角も海の位置で覚えた。
今日みたいな風の吹く日は海が見たい。海に潜りたい。
けれど承知の通り栃木は海ナシ県。
島国なのに、縦に細長いはずなのに、ここから海は遠い。
ちょっと自転車で海を見に
なんてとてもじゃないけど行けない。
昨日読み始めた本が今の気分にぴったりの本だった。
海が恋しくなったら読みたい
海の中にいるように感じる本。

本が一冊ありさえすれば、どこにいても
人は海にだって潜ることができる。
簡単なこと、
想像すればいいのだ。


池澤夏樹『クジラが見る夢』
池澤夏樹がジャック・マイヨールと共に海で過ごした日々。
ジャックにとっての海の意味を知るために。
「海そのものは人の理解を超えるが、
人にとっての海の意味は理解できる。
波に乗って遊ぶイルカの喜びを想像し、
月光の海に眠るクジラの夢を想い描くこともできる。
これはそういう幸福な日々の記録である。」
[PR]
by hakusenbunko | 2012-07-10 17:46 | 雑記

ヴァンブの蚤の市 ブラッサンスの古本市

パリのお楽しみ、蚤の市と古本市です。

この日は早起きしてメトロに乗って、まずはヴァンブへ。
蚤の市は早く行かなきゃいいものがなくなっちゃうからね、
出発前にフランスと言えば、の古道具屋のご主人に
たくさんアドバイスをいただいてたので、
いろんなところで役に立ちました。
やっぱり慣れてる人に聞くのが一番。

蚤の市ではあちらこちらでお客さんが店主と交渉している姿が。
見ているだけで楽しいのだけど、
欲しいものを交渉して少し安く手に入れた時の嬉しさはまた格別。
ま、意外とあんまりまけてくれなかったりもするのだけど。

かわいい鳥の置物があったのでいくらするのか聞いてみたら、
これはずっと何年間もうちに飾ってたものなんだよ、と
店主のムッシューが嬉しそうに教えてくれたりして。
そんな話を聞いたら余計に愛着が湧くというもの。
蚤の市は単にものだけを買う場所じゃなくて、
ものを通して物語をつないで行く場所なんだな、と実感。
古いものには物語がある。特に大事にされてたものは。

蚤の市を堪能したら次はブラッサンスの古本市へ。
ここはヴァンブのすぐ近く、歩いていける距離にあります。

古本市の会場に一歩入ると見慣れた風景。
不思議なもので、本がたくさん並んでるだけで、
異国の緊張感が少し緩むのだ。

蚤の市では値札のついてない商品が多くて、
いいなというものがある度にどきどきしながら
値段を聞かなくちゃいけなかったのだけど、
古本にははじめのページの端にちゃんと値段が
鉛筆で書き込んであって選びやすい!

ただ、レジがなく、それぞれのお店で会計だから、
何件も出店してる中で買いたい本のお店の店主を
探し出すのが大変だったりもするのだけど。

ここでは店主がお店のそばに必ずいるとは限らない。
売り場の一角の小さなテーブルの上に、
生牡蠣とバケットと白ワインがのっている!
見ていると、店主さんたちのランチらしく、
楽しげにワイン片手に談笑しつつつまみつつ。
なんて優雅なんだ、パリの古本市は!

お国柄ですねー。
たとえ、どこで支払いをすればよいのやら
皆目わからない本を抱えておろおろさせられても、
このラフな感じ、私は好きです。






ヴァンブの蚤の市。
地元の人は本当に早い時間に来ているみたい。
昼前でも閉める準備を始めるお店もあった。
そして、遅くなると観光客(私たちもだけど)が増えてくる感じ。
d0156150_15292433.jpg

d0156150_1527257.jpg

d0156150_15281927.jpg

d0156150_15251458.jpg


ジョルジュ・ブラッサンス公園の古本市。
この建物の中で古本市をしている。
建物、といっても屋根だけで吹きっさらし。
元々は馬市場だったんだそう。
d0156150_15262370.jpg

d0156150_15303158.jpg

d0156150_1532145.jpg

d0156150_15312434.jpg

d0156150_15333082.jpg

[PR]
by hakusenbunko | 2012-03-19 17:43 | 雑記

PEILLON

d0156150_1453188.jpg

ニースの旅で一番楽しみだったのがここ、ペイヨンという村。

こんなふうに崖の上に民家が寄り集まるように
建てられているのを鷲ノ巣村と言って、
かつて、サラセン人(アラブ人)などからの
攻撃を逃れるため、外から見えない場所に
集落を作ったのだそう。
コートダジュールにはこういった鷲ノ巣村が
100以上もあるらしい。

ここにどうしても行きたくて。
他にもエズやサンポール・ヴァンスなど
観光地化された有名な鷲ノ巣村もたくさん
あったのだけど、写真で見たペイヨンを
どうしてもこの目で見たくなってしまったのと、
小さくて静かというのが気に入ったから。

本当はペイヨンにある一つ星レストラン付きの
オーベルジュに泊まりたかったのだけど、
残念ながらこの日は満室で予約が取れず。
また行かなくちゃね。

さて、ペイヨンの最寄りのバス停は
山の麓にあり、そこから歩いて登って約50分。
バス停へはニースから長距離バスに乗って行く。
このバスがまたいい感じで、
ここでちょっとしたハプニングが。

バスの運転手さんにペイヨンの最寄りの駅で
降りたいから着いたら教えてほしい、と
メモを書いて渡していたのだけど、
その運転手さん、なんとも陽気な兄ちゃんで
次々に乗ってくるお年寄り相手に
おしゃべりに花を咲かせている。
そして案の定、私たちの降りたかったバス停は
通り過ぎてしまうという…。

結局終点のバス停まで一緒にドライブして、
折り返し運行するからここで10分待ってて!と。
まぁ時間もあったし、バスから眺める風景も
すごくよかったし、いいハプニングだったかなー。
ありがとう、マルシコス!(後で自己紹介まで
してくれた。英語は全く話せないらしく
ここまで全部フランス語。ひやひやしたなぁ。)

そしてやっとバス停に到着。
ここからは車道をてくてく歩いて登る。
運良くお天気は最高で空気も景色もいいし
気持ちのいいトレッキング。

小一時間山を登ってたどり着いたペイヨンは
本当におとぎ話に出てくるような村だった。
石造りの家がくっついて建っているから、
村に一歩足を踏み入れると少し暗くて空気が
ひんやりして、なんだか時がとまっているみたい。
人もほとんどいないから、中世の村かファンタジーの
世界に迷い込んでしまったような気がするほど。

一通り散策して休憩したら、日が暮れないうちに
帰ろうということで来た道を引き返していたんだけど、
歩いていたら地元のマダムが車で通りかかって、
麓まで乗せてくれると言う。メルシー!
助手席にかわいい男の子と毛足の長い犬が乗っていて、
なんだかすごーく素敵!田舎の人はみんな優しいなぁ。
すれ違ったら挨拶してくれるしなぁ。

この後、麓の村からニースへ戻るのがまた一苦労
だったのだけど、その話はまた別の機会に。




マダムの運転する車。犬が私たちに興味津々。
d0156150_1911920.jpg


この道をずーっと登るとペイヨン。
d0156150_157420.jpg


下に見える村も素敵。ちらっと見えているのは線路。イタリアまで続いているローカル線。
d0156150_14515598.jpg


遠くから見ると空中に浮いているよう。
d0156150_14505261.jpg


ペイヨンの入り口。観光客らしい英国人夫婦以外、誰にも会わなかった。
d0156150_14513579.jpg


ペイヨンにいた猫。うちで留守番してるミツくんにそっくり!
d0156150_1452384.jpg


猫に誘われ村の中へ。猫の後を追って違う世界に紛れ込んでしまう、物語の始まりみたい。
d0156150_14564268.jpg


この日の服装が図らずもこの風景にぴったり馴染んでたりして。
d0156150_14593262.jpg


人の気配はほとんどない。でも住んでいる人もいるらしい。
d0156150_14585056.jpg


おしまい。
d0156150_18313654.jpg



ニースの旅はここまで。次からはパリへ戻ります。
ニースは本当に素晴らしいところ。
また必ず行くぞ、南仏。

この他にも、アンティーブにあるピカソ美術館も
とてもよかった。
[PR]
by hakusenbunko | 2012-03-17 19:58 | 雑記

ニース

d0156150_17303321.jpg

d0156150_17311575.jpg

d0156150_17333480.jpg

d0156150_1745181.jpg

d0156150_17323147.jpg

d0156150_1732732.jpg

d0156150_17351272.jpg


20世紀初頭、画家たちがこぞって訪れたという、コートダジュール。光と色の溢れる美しいところでした。空と海を見ているだけでも本当にたくさんの表情がある。こんなところで絵を描いて暮らせたらそれはそれは幸せだろうなぁ。
[PR]
by hakusenbunko | 2012-03-14 17:56 | 雑記

パリの空港

d0156150_1814392.jpg
d0156150_1973070.jpg
d0156150_18151897.jpg
d0156150_18145259.jpg


パリの空港には至る所にPAULが。売店感覚でPAULのパンが買えるのです。基本的に店員さんはぶっきらぼう。そして国内線スタッフのフランス語なまりの英語が聞き取りにくくて四苦八苦。(私たちが寝不足で疲れていたのと緊張のせいかも、と今なら思えるけど。)空港にて早くもフランスの洗礼を受ける。
CDG空港からバスでオルリー空港に移動して、ここから国内線でニースへ。日本から夜中に出発してほとんど寝られないまま、ホテルに着くまで約20時間。長い一日だった!

今回は国際線で初めてJALに乗ったんだけど、至れり尽くせりのサービスで快適でした。深夜便だからか機内の暖房が強すぎて寝られなかったのだけが辛かったけど。そして機内食がスープストックトーキョーとのコラボとのこと。これはおいしかった!期待通りでした。朝食(深夜便なので着く前に朝食)が、洋食と和食を選べるのだけど、おすすめは洋食です。和食もおいしいんだけどなぜかご飯以外のおかずが全部キンキンに冷たくて。なぜ?今でもちょっと疑問。おいしかったのにもったいないなぁ。


d0156150_18485176.jpg

d0156150_18491546.jpg

[PR]
by hakusenbunko | 2012-03-12 19:16 | 雑記

本年もよろしくお願いいたします。

あけましておめでとうございます。

新年のご挨拶にはもう時期はずれですね。
遅ればせながら、みなさま本年も何卒よろしくお願いいたします。

お正月は元日から、のんびりと営業させていただきました。開けていると良いことがあるものですね。突然友人が訪ねて来てくれたり、久しぶりのお客さまがいらしてくださったり。そして今年は沖縄から妹たちが訪ねてきてくれて、嬉しく賑やかなお正月でした。

先日寝る前に室内の温度計を確認したところきっかり摂氏0度でした。翌朝台所のシンクには氷がはっておりました。ちなみに台所ももちろん室内で、土間というわけでもないのに。この家に越してきて二度目の冬。慣れてきたとはいえ、家の中で氷がはっているのを見ると、すごいところに住んでいるんだなぁとつくづく思います。そしてシンクに氷がはるというのは、実際体験してみると案外笑えます。もう笑うしかない、というか。この冬から私は健康のために電気毛布をやめて湯たんぽに切り替えたのですが、その日の夜も湯たんぽと猫二匹(うちの猫は二匹ともなぜか私の布団にしか入ってこない。夫の布団へは入ってもすぐに出ていってしまうのです。)で暖をとりました。風邪もひかずなんとかなってます。なんだか二人とも体も強くなっている気がするこのごろ。田舎の木造一戸建てから都会のマンションまで、いろんな家に住んでみましたが、今の家(お店の奥と二階が住まいなのです)が一番生きているということを実感するような気がします。古い家なので不便なことは多いですが、無理はしてない。無理しなければ不便もちょっと楽しい。この家と、猫たちと出会えて本当によかった。そんな新しい年のはじまりでした。

そんなわけで日によっては店内もなかなか冷えるのですが、なるべく暖かくしてお待ちしています。どうぞ暖かい格好でいらしてください。なお、冬のうちは不定期で短縮営業させていただくこともございます。どうぞよろしくお願いいたします。





お正月の風景。

d0156150_15415071.jpgd0156150_15433446.jpg

d0156150_1555893.jpg

d0156150_15192033.jpg

二期倶楽部の庭園散策。妹が写真を撮ってくれてました。客人2人は那須を満喫できたようす。寒いけど、冬の那須もまたよし。
[PR]
by hakusenbunko | 2012-01-14 21:17 | 雑記

本におかえりなさいませ

先日久しぶりに東京へ行ってきたのですが、代官山にものすごいツタヤが出来ていたのですね。知らなかった。恵比寿を歩いていて偶然ばったり会った知り合いに教えていただいたのですが、その日は予定が詰まっていて行けず。でもどうしても気になって次の日なんとか時間を作って行ってきました、「代官山 蔦屋書店」。おもしろかった!ジャンルごとに、あそびを持たせてうまく陳列されているので、探している本はなかなか見つからないけど、そのぶん棚を見ているだけで知らなかった本がいくらでも欲しくなってしまうような。それでいて棚がガチャガチャしていない。空間も今までの大型書店にはない落ち着いた素敵な内装で、一日中いたくなるような。ビジュアル本や雑誌なんかは古本(ヴィンテージと表記)も置いてありました。他のジャンルにもどんどん古本が差し込まれていったらまたさらにおもしろくなるのだろうなぁ。蔦屋書店、本当に楽しかったです。いい刺激になりました。あんなお店はもちろん出来ないけど、私は私でがんばろう、と。あー、本屋って楽しい!
[PR]
by hakusenbunko | 2011-12-11 18:48 | 雑記

完璧な本。本の中の本。

今更ながら、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』を読む。いわずと知れた名作で、いつも近くにあっていつか読むつもりで温めてて、やっと読む。読まずにはいられない、そんな本だった。読み終わってからもそれは同じ。これからまた何度となく読むことになるのだろうな。読んでいる途中、あと何章かという終わりの頃、お風呂に入りながらぼうっと考えていたことが、残りの章を読んでいたらそこに書いてあった。続きの話のスジを予想したわけじゃなく、本というものについて常々私の考えていることがものの見事にぴったり書いてあった。だから、タイミングも完璧。これはわたしの物語で、あなたの物語でもあり、そのすべてひとつひとつが違う物語なのだ。


他にも読んだこどもの本
『ムッドレのくびかざり』
『スプーンおばさん』

どちらもおもしろい本。
特にムッドレ、挿絵が物語と調和して美しいハーモニー。
[PR]
by hakusenbunko | 2011-12-07 17:15 | 雑記

こどもの本の森へ

ふと思い立って、前から読みたかった(読みたい本はいつでもどこでも数限りなくあるのです)『魔女の宅急便』を読んでいます。ジブリによって映画化されているので、みなさんご存知のことと思いますが、意外と原作は読んでいない方が多いのではないかしら。全六巻。映画の内容はだいたい一巻分で、二巻目以降はキキのその後。なんと、大人になって結婚して子供を生んでってところまで読めるのです。とんぼさんとの恋の物語も見どころ。長いんだけど読み終わる頃には、終わってしまうのが残念、もっと読みたい!こどもの頃の読書の感覚を思い出しました。キキのほうきで空を飛べるという魔法を使って、もちつもたれつで生きてゆく。これって魔女じゃなくてもみんな同じこと。自分にしかできないなにか、魔法ともいえるなにかを見つけたいですよね。先日、teteriaの大西さんの紅茶教室を受講させていただいたのですが、あれも素敵な魔法だったなぁ。

というわけで私、12月はこどもの本を読もう、と決めました。児童書強化月間。自分でテーマを決めて読む本を選んでいくのもなかなかおもしろい読書のやり方なのです。昔読んだ本も読まなかった本も、この機会に手当たりしだいに読んでいってみようと思います。こどもの本って、こどもだけのものじゃない。むしろ大人になったからこそ分かることもいっぱいある。絵本と違ってなかなか手に取らないけど、素敵にワクワクする本がたくさんあるのです。今年の終わりはワクワクで飾ろうかと思います。(変なキャッチコピーみたい)こどもの頃に本をたくさん読んだ人も読まなかった人も、はたまた子育て中の方なんかにも、ぜひ読んでみてもらいたいです。
私の読んだ本、またご紹介しますね。
[PR]
by hakusenbunko | 2011-12-04 15:48 | 雑記

世界を知るために本を読む

最近めっきりブログの更新をしておりませんでした。
忙しくしていたのもあるのだけど、
少しでも空いた時間があると本を手にとってしまい
読んでばかりいました。

ミラン・クンデラ、ブルース・チャトウィン、
前から気になっていて読んだことのなかった作家を
立て続けに読んでいます。
どれもすごくおもしろい。はずれなし。

本について言えば、気になったものはなんでも
片っ端から読んでみたらいいのだ。
これは読めないと思ったらそこでやめればいいだけ。
いつかまた読める時がくるかもしれない。
ちょっとがんばったらおもしろくなるということもあるから
どこで本を置くか、その見極めも大事だけれど。

気になるってことは、本が呼んでるんだと思う。
それはタイトルだったり表紙の意匠だったり
装丁の美しさ、持ち上げた時の重さ、質感、手触り、匂い。
理由はなんでもよくてその本がなんだか気になる
という実感が重要。
そうだ、何事につけ理由なんてものは
本当はなにもないのかもしれない。
人は理由をつけるのが好きなのだ。
理由とか意味とかいうもので安心するのだ。
たまにふと思うのが、自分が本を選んでいるように
思っているけど、実は本の側が人を選んでいるんじゃ
ないだろうかということ。
そう考えるとちょっとおもしろい。

そして気になった本がうまく手に入ったら、
それはその本を読む絶妙のタイミングなのです。

昨日、遅ればせながら、『1Q84』を読了。
そのうち手に入ったら読もうと思っていたのだけど、
先日お客さまが、読み終わったからと置いていってくださり
(ありがたや)すぐに読む。没頭。

で、これ、どのくらいの人が読んでるんだろう。
ちょっと調べてみる。2010年の時点で
シリーズ総売上が300万部を突破しているらしい。
単純に、ものすごい数の人がこの本を読んでいる
ということだな。それくらいの理解しかできない。

私は天邪鬼なのか、ベストセラーになると
売れてるから読んでるみたいで恥ずかしいなと思ったりして
(自意識過剰ですね)読みたいと思いながら
タイミングを逸してしまったりするのだけど
村上春樹はやっぱり読みたい。
読みたいものは読みたいのだ。
ずっと気になっていたわけです。

というわけで、『1Q84』。
良く出来た小説でした。
ものすごく力のあるフィクション。
いささか良く出来すぎているのかもしれない。
村上春樹風に言えば。
読んでる中で、私が常々考えていることに
ぴったりくるような描写が多くて少し困惑。
この本、前に読んだのかな、いや、読んでないはず。
でももしかするとこれを読んだ多くの人が
似たようなことを感じているのかも、と思い直す。
そしてさらに困惑。

いい本を読んだ後はいつも必ずいろんなことを
深く考えてしまうのだけど、考えが飛躍して、
どうして本を読むのだろう、というところに行き着いた。

物語の中で出てきた、
「説明しなければわからないことは、説明してもわからない」
この言葉を発端にして。

私の答えは、「世界を知りたいから」なのだと思う。
単純に今世界で何が起こっているのかということを
情報として知りたいんじゃなく、
深い智慧として本当に世界を知ること。
目には見えないけどなんとなくあるということだけはわかる
「世界のほんとう」のようなものを感じてみたい。

本を読むこと、人の話と自分のこころに注意深く耳を傾けること。
これらが世界を知るためのひとつの方法なんじゃないかと
思っています。少なくとも私にとっては。今のところ。

白線文庫には、今までもこれからも
「世界を知る」ための本を集めていきたいと思います。
どういうことかよくわからない、と言われましても、
「説明しなければわからないことは、説明してもわからない」
のです。
[PR]
by hakusenbunko | 2011-09-20 15:00 | 雑記